2015-08-02

家づくりの予算(資金計画)の作成する上で検討するポイント

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設計もかなり進んできました。通常の設計業務ではこのあたりで「初期プレゼンテーション」を行います。

初期プレゼンテーションでは予算案をもとに実現可能な設計を行いますので、最初の段階で予算計画を出しておく必要があります。

今回は予算案(資金計画)についてお話したいと思います。

 

 予算案を計画する上で大事なこと

 

予算を考慮せず計画した場合に設計完了後、工事見積段階で予算オーバーになってしまう場合があります。

その場合は、計画を大幅に変更せざるを得ずお客様にご迷惑をおかけしてしまいますので、そうならないようにするのが大事な仕事と考えております。

 

建物のコストと設計内容

 

建物コストは「初期プレゼンテーション」段階では確定額がわかりません。「基本設計」「実施設計」を経て施工可能な図面ができた段階で施工業者に工事見積をお願いして算出していただきますので、その段階まで金額が確定しないという問題があります。(卵が先か鶏が先か)

 

やりたい ↔ やれる

 

は残念ながら違うことが多いので、予算を意識して計画を立案することがとても重要で弊社では強く意識しています。

できれば、最初の「初期プレゼンテーション」ではなるべく夢のある計画を提案してお客様に喜んでいただきたいと思いますが、現実は夢よりももっと大事だと考えていますので、他社よりも控えめな計画をプレゼンしてしまうこともあると思います。

しかし、限られた予算の中でどこまでやれるかというのが設計事務所の存在価値でもありますので意識して設計を行っています。

設計者は今までの経験や、世の中の状況を見ながら予算案に沿った建物を計画しますが、コストと建物の大きさは比例することがわかっています。建物の大きさで工事費がある程度算出できますので、延床面積を必要最小限にコンパクトにまとめることで計画をまとめようと思います。

また、住宅設備の費用は同じものでもグレードによって価格が大きく違います。キッチンのグレード・トイレのグレードなどグレードにこだわる設備とそこまでこだわらなくても良い設備とをメリハリをつけて選定することが適正コストにつながります。

 


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中村まり子

代表取締役/一級建築士まりこ建築デザイン株式会社
一級建築士。浜松市内の建築設計事務所、浜松日建工科専門学校教員を経て、2015年4月に「まりこ建築デザイン株式会社」を設立。充実した人生(Quality of Life)を過ごしてもらえる建物を提案したいという想いで設計業務を行っています。プライベートでは2児の母、趣味はクラリネット演奏。
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